感情レヴュー

中沢忠之、『文学+』を刊行する「凡庸の会」同人

2005-10-01から1ヶ月間の記事一覧

「終わり」に抗するまでもなく

自民党の片山さつき衆院議員が前原誠司民主党党首に対し「こいつ」発言を繰り出し、さっそくそれを受けて民主党の国会対策委員長が「しつけができていない小泉チルドレン」と呼んで、「彼らの座る席はチャイルドシートだ」と自信満々に揶揄したとのこと。 こ…

安吾戦争小説論(4)

4.二つの戦争 ここ迄で私は、「白痴」をはじめ、「外套と青空」、「戦争と一人の女」、「続戦争と一人の女」、「私は海を抱きしめてゐたい」、「櫻の森の満開の下」を安吾の戦争小説という括りのもとに論じてきた。そこではくり返し戦争が想起された。戦争…

在庫管理は適正に?

ところで私はここ3年間主にスーパーの青果(まあ八百屋ですね)でアルバイトをして日銭を稼いでいる。 朝一番、納入された野菜や果物たちを荷降ろしし、前日から店頭に出されたままの商品の中から古くなった商品を区分けし厨房に下げる。開店してからは、新…

安吾戦争小説論(3)

3.二つの枠 「白痴」と同じ時期に発表された「外套と青空」(46年7月)は、友人の妻・キミ子に恋した男・太平と、夫の友人・太平に恋した女・キミ子との二転三転する恋愛関係を主線に物語が展開していく。 「白痴」とはまったく異なった内容をもつ体裁にも…

安吾戦争小説論(2)

2.二つの顔 終戦久しい現在では驚くべきことだけれど、「人間と豚と犬と鶏と家鴨」が「まったく、住む建物も各々の食物も殆ど」差別なく各自の生を営んでいるという、そんな家屋の一室を間借りしている伊沢なる二十七の男に焦点化して、戦時下にある彼と白…

お前はモナーか、のまネコか?(3)

いわゆる「のまネコ問題」は、当該企業が商標権申請の取り下げを告知したようです。あわせて、(C)表記も商品に付けずに今後は販売することになるとのこと。 途中、2ちゃんねる管理人のひろゆき氏による、浜崎あゆみのロゴだかトレードマークに似せた「のま…