感情レヴュー

中沢忠之、『文学+』を刊行する「凡庸の会」同人

2007-09-01から1ヶ月間の記事一覧

80年代文学史論 第2回――庄司薫論(2)

承前http://d.hatena.ne.jp/sz9/20070922 自分を取り巻く世界に向けて不平不満をぶつけていた薫。そんな彼に対して、世界の中から痛み――これはオマエの痛みだ!――を告げに到来した女の子。 かくして分裂の痛みを引き受けることになった薫は、女の子の買い物…

『アサッテの人』評評

アサッテの人作者: 諏訪哲史出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/07/21メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 56回この商品を含むブログ (123件) を見る今回芥川賞をとった諏訪哲史『アサッテの人』に対する、ウェブ上のレヴューなりコメントや、僕の身近な…

80年代文学史論 第1回――庄司薫論(1)

1980年代の文学を考えようと思ったのは、90年代から現在に至る文学の有様の一端を垣間見たいという思いからである。これはいずれ90年――95年? 00年?――代文学史論に引き継がれるものである。今回(および次回)はその前史として、庄司薫(1937年生)を取り上…

「見かけ倒し」と「人は見かけによらない」

1 先日、細木数子氏がブラウン管で「小泉待望」を語っていた。 へえ。僕は長らく彼女のことを古きよき保守を理念にした占い師として、最近の保守派・自民党は見習うべきだくらいに思っていたのですが。女はダメな旦那を後ろからコントロールして幸せを確保…

新聞切抜帖

1 以下、読売新聞(2007年9月1日)から話題の記事、全文引用。 《奈良県橿原市の妊娠中の女性(38)が相次いで病院に受け入れを断られ、死産した問題で、3度の受け入れ要請があった県立医大病院(橿原市)は31日、同病院のホームページ(HP)で消防と…