感情レヴュー

中沢忠之、『文学+』を刊行する「凡庸の会」同人

2005-09-01から1ヶ月間の記事一覧

安吾戦争小説論(1)

2005年、今年はかの坂口安吾師匠の死後50周年記念なのですよ。安吾と言えば、「堕落論」とか「日本文化私観」とか、歯切れよくずばずば物事を裁断していく語り口が魅力なエッセイがとりわけ言及されるものだけれど、50周年を記念して彼の小説たちについてい…

お前はモナーか、のまネコか?(2)

9/21日記に、「企業と法制外的な動きとの関係が問われている、のまネコ(C)問題」と適当に書きましたが、今回の件での明確な一つの具体策を提案されているサイトを発見。「「のまネコ騒動」についての違和感」http://benli.cocolog-nifty.com/benli/2005/0…

お前はモナーか、のまネコか?

いわゆるのまネコ問題。先ずは三者からの見解を確認。 ●企業に批判的な見解(ウェブを探せば色んな見解に出会えますが、ひとまずこの二サイトに代表していただきました。) 「えっ!? AVEXが2chキャラを盗用!!?5分で解る「のまネコ」問題」 http://jns.ixla.…

「世界の終わり」と寝ること――9月10日の補完

私は、先日の西島大介論で、「世界の終わり」と恋愛の関係についてこのように述べた。西島大介さんは、「「世界の終わり」とか終末観だの閉塞感を、作品のテーマに一貫して採用している」けれど、一読すれば、必ずしも「「世界の終わり」に拘っているわけで…

西島大介のプー

革命やら戦争やら、もう何をしたって世界が変わることはない…。「世界の終わり」とか終末観だの閉塞感を、作品のテーマに一貫して採用しているマンガ家がいる。長編デヴュー作『凹村戦争』、『世界の終わりの魔法使い』、近作『ディエンビエンフー』の作者、…

今日的ギャグの傾向と対策――8月30日の復習(1)

先日は、ギャグマンガを題材にしてギャグに対する感度を問題にしました。それは歴史的に規定されるものだけれど、しりあがり寿というマンガ家を通して必ずしもそうとは言えない、作家独特の感度も歴史(ギャグマンガ史)上キラ星のように点在しているという…